生理検査室のご紹介
主任ごあいさつ
病気の早期発見のために
常に技術・知識を身につけています。
検査室には現在、臨床検査技師が10名在籍しており、患者さんの検査を担当しています。患者さんの病気を早期に発見できるよう各種検査技術・知識の向上を目指して、各学会主催の講習会や学術集会に積極的に参加しています。
さらに、そこで得た技術・知識を共有するため、定期的な勉強会を開催しています。また、カテーテル室や手術室での業務にも携わることで、知識の幅を広げています。
生理検査室 主任
業務内容
生理機能検査とは、患者さんの身体に直接電極や超音波装置を用い、波形や画像を記録する検査です。心電図や負荷心電図、超音波検査などがあり、当院では主に循環器領域の検査を行っています。
超音波検査
心臓超音波
心臓の筋肉の動きや、心臓の部屋と部屋の間にある弁の動きを超音波で観察する検査です。検査は20分程度ですが、検査目的によって時間は前後します。検査中は左を下にして横向きに寝ます。検査中は息を吸ったり吐いたりして呼吸を止めていただくこともあります。
頚動脈超音波
首を走行している頚動脈という血管を超音波で観察します。頚動脈は全身の動脈硬化の状態を反映すると言われております。頚動脈の動脈硬化が進行すると、脳に流れる血流が阻害されてしまいます。血流が低下していないかの観察を行うために、仰向けに寝て、顔の向きを左右に傾けて検査します。
下肢動脈超音波
足の付け根~足先にかけての動脈を超音波で観察する検査です。動脈硬化が進行し、血管が細くなると血流が悪くなり、歩行時に下肢のしびれなどの症状が現れます(閉塞性動脈硬化症)。超音波で足先まで血流が保たれているかを観察します。検査では靴下・ズボンなどは脱いで、仰向けで行います。状態によってはうつ伏せになります。
下肢静脈超音波
足の付け根~足首にかけて静脈を超音波で観察する検査です。血管がボコボコと浮き出る静脈瘤や、静脈の中に血栓ができる深部静脈血栓症などを疑う場合に検査します。検査は足の付け根から足首まで観察しやすいように、短パンを着用していただきます。検査は基本的に検査台に腰をかけた状態で行いますが、仰向けに寝て行う場合もあります。
心電図
心臓は微弱な電気が流れる事により動いています。その電気の流れを記録するのが心電図になります。検査は仰向けに寝て、両手首・両足首・胸の皮膚に直接電極をつけて行います。検査時間は1~5分程度です。不整脈や心筋虚血などを検出する検査となります。
負荷心電図(マスター2階段試験)
安静時の心電図では発見できなかった狭心症や不整脈の誘発を目的に、運動をして心臓に負荷をかける検査です。安静時の心電図を記録した後、一定時間、階段昇降運動をしていただきます。運動後、数回心電図を記録していき心電図がどのように変化するかを観察します。負荷の程度は年齢、性別、体重によって異なります。胸部症状などの自覚症状が現れた場合は途中で中止することもあります。検査時間は10~20分程度です。
ホルター心電図
日常生活中の心電図を記録する検査です。心電図を約24時間連続して記録するため、胸にシール(電極)を貼って小型の心電計を装着します。翌日来院していただき離脱します。この検査では一日にどれくらい心臓が動いているか、何回くらい不整脈が出現しているかが分かります。また、心電図の検査中に異常が現れなかった場合でもこの検査によって不整脈や心筋虚血の心電図異常を検出できることがあります。
トレッドミル運動負荷心電図
心電図を装着した状態で、ベルトコンベアの上を歩行する検査です。検査中は心電図・血圧等をモニタリングします。運動負荷をかけることによって、心電図に変化(狭心症などの心筋虚血や不整脈など)が現れるかを観察します。基本的に年齢や性別などから目標の心拍数を設定し、心拍数が目標の値に達するまで運動しますが、胸部症状などの自覚症状が現れた場合は目標前でも終了します。
ABI検査
両腕と両足首の血圧を測る検査になります。そのほかにも、心電図や心臓の音を記録する心音図をつけた状態で計測します。この検査では全身の動脈硬化の程度や、手足の血管が細くなってないか(狭窄)を調べます。1回の検査で2~3分程度になりますが、数回測定する場合もあります。
FMD検査
血管の内側の層である内膜の機能を診て、初期段階の動脈硬化を調べる検査です。バンドで腕を5分間圧迫し、圧迫前と圧迫後の血管径を超音波を使って比較し、どれくらい血管が拡がったかを%で表します。数値が大きいほど健康な血管ということになります。
安静の状態で検査を行うため、食事、喫煙、カフェインを含む飲みものの摂取を4時間以上控えていただいております。検査は20~30分程度です。
資格の取得状況
学会認定の試験に毎年挑戦しています。
超音波検査士 (循環器領域) | 7名 |
超音波検査士 (血管領域) | 3名 |
血管診療技師 (CVT) | 1名 |